GYPSY QUEEN ROAD TO ASIA #12
I Believe
2005/12/27-12/31 


3重慶路


2005/12/29
08:00起床。頭が痛い。立てないほどの二日酔いながら朝食に向かう。あまり記憶のない昨晩の出来事を聞きつつ過ごす。よかった、ものすごく盛り上がったみたいだ。でも、自分の知らない世界に自分がいたことは恐ろしい。お酒は楽しいのが一番だ。昨日は最高に楽しかったらしい。その現場を知らない自分がさびしい。最後はみんなで歌いまくっていたらしいがノックダウンの僕は不参加だったらしい。反省。


午前中は思い思いに過ごし午後から街に出る。市内に向い昼食に重慶賓館に向かう。ここは市内の中心地にあり、建物も歴史的な重みがあるレストランだ。ここでも四川料理に舌鼓。重慶はドコに行っても何を食べてもおいしいことしきりである。昼食後、ぼくらは今回の目的でもある重慶TVに向かう。


14:30市内のど真ん中にある重慶TVに到着。ここは2003年の人民大礼堂の公演の時のオンエアをしてくれたTV局である。日本人初、そしてこの会場でロックをやること自体が初めてだったため、新聞にも大きく取り上げられた。そのときのプロデューサAOさんに挨拶に行った。人民大礼堂でやること自体が難しい中、強烈にバックアップしてくれた人たちだ。

局に入っていくとAOさんは打ち合わせをしていた。その打ち合わせとは来年重慶で行われる全国的な音楽イベントであった。

AOさんはその音楽イベントの王プロデューサーを紹介してくれた。日本人なのに中国語で話すだけではなく、中国のやり方にあわせて公演を行う僕らの考え方に賛同してくれているAOさんは北京から来た王プロデューサにいろいろ僕らの紹介をし続けた。結果的にこのイベントに参加させてくれるという話に発展して盛り上がる。思わぬ贈り物だ。中国はこうして直接あったときに話が始まる。それ以前にいくら連絡を取り合ってもあまり意味はない。直接一度会う事だけでそれは1000回のメールに匹敵する。

「百聞は一見にしかず」という言葉があるがまさにそういうものなのだ。こうして重慶のメディアの中に理解を示してくれる人がいることはGYPSY QUEENにとって、とても心強いものだ。

重慶TVを出た僕らは解放碑に向かう。重慶の繁華街を通り抜け去年よりもビルの数が増えていることに驚きつつ散策。そして朝天門に行く。この朝天門は嘉稜江と長江が交わるポイントで、重慶の端っこに当たる。今の時期は水量が少なく、通常よりも15mも水位が低い。なので、川べりはかなり下がっている。それでもこの二つの異なる色の河が交わり一つになるポイントは感慨深い。黒い河と白い河が交わり褐色の河となる。この流れは徐々に水量と川幅を増やし上海、そしてシナ海に流れ込む。



夕刻になりかなり寒くなってきた。近くのレストランで夕食をとって僕らはホリディインに向かった。昨年の宿泊先でもあるこのホテルで商工クラブの吉川さんと会うのだ。前回の公演からいろいろお世話になっているが今回は僕らを商工クラブの方々に紹介してくれる場を設けてくれた。年末で大体の人が日本に帰国してしまっているがそんな中重慶に残っている方々だ。そんな皆さんの前でアコースティックのステージを行う。

僕らを知ってもらうには歌を聴いてもらうしかない。今後のやり方を含め、いろいろなことを教えてもらう。そんな場を設けてくれた吉川さんに感謝。

そして、そのあとは市の繁華街に向かう。昨日あまり話せなかった?陳社長と合流だ。このエリアはかなり最先端のエリアでロックがガンガンにかかっているクラブが乱立している。いろいろな会話が飛び交う。今回の公演を通じて思ったのがよりいっそう重慶の人たちが身近になったことだろう。彼らも遠慮はない。お互いを良くするためにいろいろ意見を思う存分言い合う。すばらしいことだと思うし、そうしてくれることは感謝のきわみだ。

これだけの大勢の人と出会う事ができて僕らは幸せだ。宴は尽きない。またこれてよかったと思う。来てよかったと思う。本当によかった。

楽しい時間もあっという間に過ぎ1:00、別れを惜しんでホテルに戻る。

最後はメンバーで近くの店へ。とっても簡素な店でそこで激辛のタンタン面を食する。一杯3元。刺激的でおいしい。店の人とも仲良くなりもりあがる。おそらく通常だったらとても入りにくい店だろう。でも、いまや僕らはその店のほうが似合っている集団と化している。その後、足裏マッサージに向い結局ホテルには4:00にもどる。もう、集合時間が近い。今日も充実した一日が過ぎた。