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重慶公演2

15:23重慶江北空港に到着。以前きたときよりもターミナルがきれいになった感じだが小さな空港である。

あっというまに出ることができる。そこに待っていたのは劉ちゃん。

懐かしい。ほんと4年ぶりである。

そして、今回担当してくれる何さん。今まで僕らの知らない若手が育っている。それだけここにきていないということだ。

何さんは学生時代に僕らのコンサートを見たといっていた。

先日の上海のショウさんもそうだが、こうして僕らのコンサートを見てくれたという人たちに会うことは非常にうれしい。

そして、その人たちが日本とかかわりあいになって仕事をしてくれているということはとても重要なことであると思う。

16時に空港を出発。市内に向かう。道行く景色が懐かしい。

開拓もどんどん進んでいて今まで何もなかったところに町ができていたりする。

中国全土でこうした開発は進んでいるのだ。この重慶は大きさにすると北海道と同じ大きさ。

人口は3200万人という。山城といわれるくらいに坂の多い町だ。

実際山の中にできた町。戦争中はここに臨時政府ができたりして、中国の中心となっていた。

しばらく行くと急に思い出した。

この道のこの場所で4年前、僕はゴジラさんと電話をしていた「昨日さわぎすぎちゃって腰を痛めてしまって立てないのでコンサートに行けないんですよ」「残念ですね、でも次の機会にはぜひきてくださいね。」「はい。まっていますので、必ずできてくださいね。」ゴジラさんとの会話。

でもゴジラさんはその約束を果たしてくれなかった。

それが唯一僕のきいたゴジラさんの声だった。でも、僕らは約束を果たしにきた。

ゴジラさんに聞いてもらうために重慶ブルースをここに持ってきた。

そんなことを思い出しつつちょっと感慨深くなりつつ、変容した郊外部をゆく。

16:25。嘉陵江を超えて市内中心部にはいる。市内にはいるとそこは摩天楼のごとく。曲がりくねった坂道を行き、天の見えないビルの合間を這う。箱根のマラソンの舞台を街にすればこうなるのでは?それが重慶だった。

道が絶えず渋滞しているので約束よりもちょっと遅れて重慶総領事館に到着。

ビルの37Fに位置する総領事館は初めてだ。急いでバスを降りオフィスに向かう。

バスをおりると重慶の香り。刺激的な香りが立ち込める。現地でこばじゅん

と合流。ちょっと懐かしいね。

総領事館の野田さんにご挨拶する。重慶のことをいろいろ聞いて、

総領事館を後に。

明日の公演にも来てくれるそうなので楽しんでもらえればと思う。17:20ホテルに向かう。途中、人民大礼堂の前を通る。

懐かしい、そしてはじめて止まったヒルトンの横を通過。すべて懐かしい想い出だ。

メンバーの気持ちの中に今も鮮明に残っているこの地での記憶。たくさんの人たちが思い出される。

いい感じにきたない

2002年、ヒルトンを後にする日。早朝に見送りに来てくれた石割さんの顔を思い出した。

ホテルは大きな公園の横にある静かなホテルだった。部屋もいい感じである。

チェックインをしてすぐに集合。夕食にでる。今日は明日のステージに参加してくれる地元の学生たちとも打ち合わせを兼ねて会うことになっていた。

場所はもちろん火鍋。以前よくいっていた屋台の火鍋エリアはかなり取り壊されたりしていて、あまりやっていないとのこと。

到着するともう入口から山椒の香り漂う。いい感じだ。入口ではすでに到着していたこの学校の先生と出演者が。

早速ごあいさつ。学生さんなのでいわゆるプロのシンガーではない。

だけれどもここで共演することがきっと彼らにとって「日本」とは何ぞやということをすべて伝えることができる。

僕らが国の窓口と思って襟を正して臨みたい。彼らといろいろな話をした。現地で話す言葉はとても重要で、

このコミュニケーションが明日に生きる。そこに懐かしい顔が。ロトンさんだ。もうすっかり会社の中でも地位を確立していてなんとなく頼もしい感じ。

日本語を学ぶ学生も多い

そして乾杯が始まる。

学生たちと音楽のことや重慶のことを語る。火鍋は最高に辛い。そしてとどめに陳社長が到着。

役者はそろった。まるで昨日のことのようにい数年前の話に花が咲き、これからのことを語る。

こうして、再会することができる僕らはなんと幸せか?想い出の続きはまだ先がありそうだ。

このストーリ、終わることのない、友との連鎖だ。

そして、今回一緒に出演する学生と話をする。指導者は王先生。

日本語の堪能な先生で生徒たちからの信頼も厚いのがよくわかる。

王先生も含めて彼女たちが事前に決めたことが僕らには伝わっていないことを知るととても残念そうであった。思いは一緒かもしれない。事前に「これをやりたい」とおもって日本のアーチストに伝える。

しかし、返事はない。そうすると「やりたくないんじゃないかな?」「日本のアー

老朋友

チストは中国の学生となんて一緒にやってくれないんじゃないかな?」と疑心暗鬼する。それは僕等も一緒。「一緒に何かやろう」と伝えても返事がない。「この曲をやるよ」といってもなんの反応もないと別にやりたくないんじゃないか?とおもうだろう。

でもそんな憶測はやめよう。相手は自分が思っているほどしけた奴じゃない。僕等と同じ気持ちを持った前に進みたいと思う人たちだ。だから、本人に確認することを大切にしたい。今回もそのいい例だ。学生は歌いたがって曲を送った。僕等は交流しようとしていて曲を送ってダンスを踊ってもらおうとした。

でも結果的には通じ合えなかったのでどちらも行き当たりばったりになってしまう。事前に会話をする事が出来ない国ではない。そんなことは昔の話だ。

「冷たい日本人バンド」と「やる気のない学生」に変わってしまうまえにやり方を考えなければいけない。

今日この場でお互いを理解し合えたが、この現象は今に始まったことじゃないし、僕らだけのことでもなく一般の社会やそれこそ政治にも表れていることだ。信用できるのは相手と向かい合った時、相手の言葉で相手の気持ちを聞いた時だ。

それができるように努力することが結果的にお互いにとってプラスになる。それもものすごく飛躍的ににね。

どこまでできるかは別にして明日の流れを確認して解散。

火鍋ぐつぐつ。

今日じっくり話ができて本当によかったと思う。少なくてもお互いの信頼の回復にはとても役立った。

バスにのりホテルへ。まだ22時ということで反省会を兼ねて、火鍋のハシゴに行く。どの店も時間的に閉店という感じだったがとりあえず入って交渉。客が来てくれればいつまでも開けている。それがこちらの良いところでもある。

二軒目とは思えぬプリプリのコラーゲンたっぷりの鳥の火鍋をたべつつ、今回の課題やあす以降のことを打ち合わせていたらもう12時。ホテルに戻ろう。

荷物をかたずけているとあっというまに1時を回る。うん、眠いぞ。長い1日だった。そして、ペースを中国モードにするにはとても良い一日であった。02:30就寝。

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