重慶公演3
- Post by: AKI
- On: 3月 29/10
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2010/03/20
6:30起床、7:30朝食。今日の午前中は観光。
僕らはまあいいが初めての人に重慶のよさを伝えたいのでGYPSYQUEENのメンバーもそろって参加する。
集合時間にはみな集まっていて8:30出発。ホテルは高台の公演沿いにある。
坂を下り、ヒルトンのあたりを通過し、人民大礼堂を超えて重慶の舳先に向かい進む。
道の一番端は朝天門。長江と江陵江の合流地点だ。
今の時期水が少ないうえに深い霧。河のいろもあまり分からない。そして河の反対側のはきれいな劇場ができていた。
近代的な建物が景観的にはどうなんだろう?と思うがいつも思うようにここに住んでいる人からすれば便利になって何が悪い。というところだろう。
そして、古い町並みを模した建物へ。
古き良き中国を表現しているというというのでどんなもんかとおもったがかなりいい感じである。
それなりに満足して10:30一旦ホテルへ。機材のチェックをしたりこのレポートを書いたりして1130昼食へ向かう。
ホテルの近くの麺を食べる。牛肉麺が6元と安い。
そして重慶らしいのがすべてからいこと。普通の味というのが日本でいうと辛口で、辛口はすでに激辛を超えている。
ラー油につけてラーメンを食べるようだ。途中爆弾のような山椒を避けつつ慎重に麺を食べる。
それでも頭のてっぺんから出てくる汗が辛さのレベルを表示しているようだ。
あまり時間もないのでホテルにさくっと戻るとSAKAIから連絡が来て機材が届いていないので14:00集合にしてほしいと連絡が入る。
まあ、なんとなく想定していたので別段驚くこともなく1時間の余裕を楽しむ。
会場ではSAKAIと千夏が悪戦苦闘しているのだろう。千夏は今回エンジニアとして参加
これからサウンドエンジニアの仕事をするうえで中国での現場経験をしてみたいということで参加が決まったチャレンジャだ。
初日から悪戦苦闘している姿が目に浮かぶ。
それにしてもこの二人のおかげで僕らは「激辛すぎるね」なんてのんびりとランチをたべステージに集中できるわけだ。
感謝だ。
そして、14時に再度集合して出発となる。
市内から空港に戻る形でたどり着いたのは重慶南方翻訳学院。
ものすごく大きな大学だ。
ここの中心にある図書館の中庭が今日の会場だ。
会場入りすると予想はしていたが、ベースアンプがないということになっていてひと悶着。
ベースアンプだけでなくギターアンプもものすごく小さい。
こちらのPAに言わせると「中国では最近は進歩してすべてラインでやるのでアンプはいらないんだ」と恐ろしい理論を展開してくる。
そんなことは認められないので、「それはいいアイデアだ。で、ぼくらはアンプを使いたいので用意してほしい」。
このせめぎ合いだ。事前にリストをだしてもこうなる。機材はこれでいいねと確認してもこうなる。
今回は僕らだけではないので妥協は許されない。
ここで調整させないと本番でもこのままだから、こだわる。
できるまでやり合う。これがここでのやりかただ。
結果的にはギターはアンプを使うということ、ベースはラインで処理するということで決着。
次はモニターだ。ここもすべて1系統で流れてくる。そして、音が小さい。
いくら言ってもモニターレベルは落ち着かず、みんなを待たせているプレッシャーもあり言い方がきつくなっている。
千夏が現地スタッフの中に入ってやりあっている。
それでも15:30を過ぎてまったくRHにならない。そろそろ時間的にはぎりぎりだ。
16時ようやくまあ音になってきた。バランスは大きな課題だがさっきまでしかめっ面だったPAの責任者もRHの音に合わせて盛り上がってくれている。
そう。
喧嘩をしに来たのではなくて、新しい何かを生み出そうと来たのだからこれが自然である。
お互いを知るためにも立ち上がりのトラブルは決して避けるものではない。
18時前陳さんが現れる。機材のことをすごく気にしている。
そりゃそうだ。
他のだれもがやらないことが自分のやるべきことと考えるいわゆる中国の成功者である彼。
身なり、考え方、行動すべてにおいてスマートである。
そんな陳さんからすると不満を隠している僕らに見えたのだろう。
でも実際はそうでもなく、メコン関連の厳しい環境からするとここも天国に見えるわけだ。
うむ、強くなっているぞ。そしてそんなころ二代目重慶ゴジラさんがいらっしゃった。
二代目さんとも今日が初対面となる。ごじらさんの縁でこうしてここにいることができる。
ゴジラさんの写真はあとでということでまずはご挨拶だけとする。なんとか音ができたのが18:10。
すぐにミーティングに入る。
出し物、ダンサー、出演順など。それぞれがその場で確定していくので一つのことに時間がかかる。
時間は迫っており、かなりドキドキものである。事前情報が届いていなすぎる。
この課題をどう越えればいいのか?それにしても共演を楽しみにしていた学生がかわいそうだ。
できる限りのことを進めていこう。時間は19時。図書館の中庭に大勢人が集まってくる。
司会者から最初に挨拶をしてほしいといわれる。急だね。
まあよくあることだがとりあえず盛り上げてこようとステージに立つ。
最初に王先生の挨拶があり次が僕。この場を作ることができた陳さんにも一言コメントをもらう。
そしてステージは始まる。Alcicoのメンバーはスタンバイ済みだ。
大勢の学生が歓声を上げる。ステージは始まった。重慶での公演は開始された。
結局構成はAlcicoの次が地元のバイオリン弾きの学生。そして、GYPSYQUEEN、地元の学生のカラオケ、氏神アジワンという流れになる。
僕らの出番はあっという間に来る。楽屋で気持ちを整える。
今日この場に来れたことに感謝。
ここをいつまでも忘れさせなかったゴジラさんに感謝。
いろいろな環境を整えてくれた仲間たちに感謝。
この感謝を返さなければ。このステージが終わるうちにかえしきらねばならない。
全力で臨もう。
そして1450日もの時間のあとにささげる「重慶ブルース」を重慶の空に伝えよう。
いよいよ出番が来た。