Team Ubon
- Post by: AKI
- On: 3月 10/08
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ツアレポも書きあがって改めて振り返ってみる。
いろいろなことがあったがまずはコンサートがうまくいってよかったなと思う。
これがうまくいかないと結局ほかがどうあってもだめであっていろいろシビアな環境の中、がんばれたことがうれしいね。
その環境を作る意味でも今回は最高のチームだったと思う。
毎回そうなんだけれど、回を重ねるごとに増すそのバックアップ力に感謝だ。
今回のチーム名は最終日のバタバタでついた「チームウボン」。
ウボンは僕らが帰国するために最後にたどり着いたタイのウボンラチャータニー空港だ。
?このときの緊迫感は本当になんだったのだろう。時間が一刻一刻と過ぎ、ようやくバスが走り出しはしたもののどう考えても
飛行機の出発時間には間に合わない。
でも、なんでそのときに「タイのバス」や「バンコク行き」を選択しなかったかと思うと信頼すべきチームだったからだと思う。
きっと、その時までの人間関係が重要で、もしも、仕事をするパートナーとしてはいいけれど「ちょっとねぇ」という相手であれば、別の選択をしているだろう。
国境を僕らが越えた時点でそんなに時間的余裕はなかった。信頼関係がなければ多分その時点でたくさん並んでいるタイのバンに打診程度はしているかもしれない。
でも、それを今回は一切しなかった。
それは信頼関係が完璧なものだったんじゃないかと思う。
時にはつらい選択もある。選択したがために大変な思いをすることもあるだろう。
一緒に動くことによって厳しい局面もでてくるものだ。
でも、人はコンピューターではなくて、ゼロかイチじゃない。それ以外の要素も重要だ。
僕はどうなってしまうかも分からない局面で彼らを選んだ。彼らとの信頼関係に賭けた。
人は一人では生きていけないからいろいろな人にかかわる。
時にはビジネスライクに利益だけを求めたり、時には利用するだけ利用する人、される人もいるのだろう。
ただ、僕らの音楽の中はそうではないみたいだ。この極めてまれな活動を主体としているGYPSYQUEENにとって人の心は最も重要なものでそれを超えるものは例外なく、存在しない。
どんなに厳しい条件になったとしても仲間を選び、結果として今回は最高のフィナーレを迎えることができた。
もちろん、そんなトラブルなくゆっくりとウボンについていたならマッサージにもいけただろうし、それなりに楽しいこともあったかも知れない。
それでも、一緒に旅をした仲間と本当に最後の最後のぎりぎりの時間まで(10分前まで)一緒に入れたことはうれしいことだと思える。
?今回、間に合わなかったとしたらどういう結果になっていただろう。バンコクまで爆走?ウボンでのんびり一泊。
パクセーに戻り翌朝の便?それとも仲間割れ?
いろいろなことが考えられるが現実として結果はひとつ。
ハッピーエンドになったわけだ。よかった、よかった。ほんとよかった。
帰国後、彼らからメールをもらう。
ソムディは「チームウボン」を最高の名前だといい、近いうちに必ず会おうと約束した。それは日本で、
ラオスで、世界のどこかでだ。役人と思えないスマートさを持ちつつ、いざというときに頼もしい男だった。
エーチャンはそろそろ日本に戻ってくる。東京で一緒に飲もうと話している。そして、これからのことでいろいろ力に
なってくれることは間違いない。いつもものすごい気配りでラオス人男性の優しさが分かる。
サイは自分のデザインした作品をこまめに送ってきてくれる。彼のような才能のあるカメラマンを日本でも
是非紹介してあげたい。彼の空をもっと大きくしてあげたい。何にでも挑戦する気持ちは僕らに刺激を与えてくれた。
viviちゃんは帰国後も辣腕振りを発揮。のんびりしたメンバーが多いGYPSYQUEENにとってきっちりする
ことを伝授してくれている。彼女のおかげでツアーが無事成り立ったようなものだ。
いつもみんなを和ましてくれるコザックは前回のリベンジで今回は本当にいい映像を撮ってくれた。
かなり評判がよくて僕もびっくりするくらいの作品になっている。一緒に旅をして3度目。もうすっかり仲間だ。
メンバーはこの急な日程とそして仕上げなければいけない楽曲の数々などすべてにおいて厳しい局面を乗り切ってくれたと思う。
スケジュール調整はみんな超大変であったし、ラオス南部の今まで知らなかったリズムへの挑戦。
その努力と労力はみんな、報われただろうか。そうであれば僕も嬉しい。
みんなのもともと持つポテンシャル自体が高いことも当然なのだが、この一緒に旅をしているチームの中から生まれるいい知れるパワーってやるがあるのだろう。5日間過ごしたあのバスの車体にはそのオーラが漂っていたのかもしれない。
いろいろな反省をして次に進めていくことはもちろんのことだが、音楽をやる上でこんなにもすばらしいメンバーに囲まれたことは感謝を超えて奇跡に近いのではと思ってしまう。
大切な仲間がいて本当によかったと思う。