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切り替えの早い人たち

ツアーが延期になり、ミーティング。過去も何度かいろいろな事件や政変で公演が延期になったことはあったが、まさか、鄭州というたぶん日本人はほぼ知らないであろうと思われれるところでピンポイントのデモが起きたこと、驚きであった。

ただ、もともと、ネガティブに考える気は全くない集団。

まあ、しかたないので次に爆発しましょう!ということで一致団結する。

長らく一緒に旅をしている仲間は強いと思う。

言っても意味がないことは言わなくなったのは中国のおかげ。評論をしても何も変わらないことは皆よくわかっている。だから次の実現に向けてすでにスタートは切られた。

スタッフのみんなも理解をしてくれた。初めて中国に接する人ならば、なんなんだろう?と思うかもしれない。でもそれは僕らの態度も重要だ。

まちゃが懐かしい話を出す。

「僕はGYPSYQUEEN的に2回目の中国から参加なんですが、それが大晦日のTV番組の収録でした。撮影かと思ったら毎日毎日リハーサルの繰り返し、全員が全員寒空の中舞台の設営を見て、昼になるとゆで卵ご飯が配られ、またリハをじっと見ていて、夕方になるとホテルに戻ってまた別の場所でリハをみてという。これはおかしいんじゃないか、とおもっていたらほかのメンバーがまったく動じずにまっているんですよね。しのんとか具合悪くなっちゃってもホテルにもどれないでエアコンもないPAブースだけれど、風はしのげるってそこで毛布にくるまっていた。それを見ていて、ああ、ここはこういうしきたりなんだ、となんとなく納得してしまったんですよ」。

まあ、その時はその通りだった。途中、どこかにいってしまったフィリピンのバンドは翌朝ホテルをキャンセルされて強制帰国。それが良いかどうかはわからんが、僕らはそれに耐えて賞をもらって帰国できた。

その時のことを考えれば今は天国。延期になったコンサートもものすごくたくさんの現地のネットワークと友情と大切な貸し借りができた。

まあ、借りは返しますよ、とまさおはいう。能天気すぎるポジティブさだ。

というかピンチになればなるほどまとまるのがGYPSYQUEEN。

みんなの「この借り返さねば」

とおもう気持ちが次の風を必ず呼び込むだろう。

成都のライブハウスで。このときはお客さんにとことん飲まされたっけな。あのときの人はみんな日本が大好きだよ。

次はさらに奥地に入る。準備を怠ってはいけない。気持ちは完全に切り替わり一丸となって大爆発の時を迎えよう。

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