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戒め

翌日は前門に行きそして老朋友徐軍さんと合流。

2001年からの付き合いは本当に懐かしくもあり楽しい時間であった。

そして北京和僑会のパーティに向かう。

日本を飛び出し日本を世界に伝えていく人たち。

志は高く共感するものがいくつもある。

そこに世界から人が集まってくるのだ。

そんな中、ここで連日の無理がたたり体調を崩す。

日頃、自己管理についてうるさく人に言っているのに自分ができていなければそれは笑いもの。

しかし、笑えないほどの辛さ。

具合が悪くてつらいのではなくて自分の責任が果たせないことが辛い。

何とかいろいろな話はできたし和僑会のために作った曲「和僑の風になれ」も世に出ることになりそうだ。

和僑の風になれ

本当に良かったと思う。

それだからこそ自覚を持っていかねばすべてが台無しになることを感じた。

久しぶりの大反省。

風刺にあふれて

夜テレビを見ると何やら列車が脱線している映像が見える。

なんだろうか?

ほんの少しだけの報道で分からなかったがあとからそれが新幹線の事故と知ることになる。

翌日の帰国便。

あまりにも慣れまくった地下鉄とエアポート快速の乗り継ぎでホテルから1時間でチェックイン。

このすばやさ、なんなんだ?

まるで東京と一緒の感覚だ。

そして搭乗。

15:15に乗り込むがここから長かった。

搭乗してひと眠りしたのだが目がさめてもまだ飛び立っていなかった。

ん?どうしたんだ。

ほぼ満席の座席は埋まっている。

しばらくすると北京周辺に雷雲があるということで全便待機。

北京空港は封鎖されたのである。

あとから思うと先日の落雷事故の影響で管制塔も神経質になっていたのではないか?

1時間たったころにアナウンスがありさらに飛び立てないという情報が入る。

それでもほとんど日本人の機内は異常に静かだ。

こんな時に日本人としての誇りを感じる。

騒いでも仕方がない。

クレームを入れても仕方がない。

みんなで頑張るんだ。

何となく嬉しくなる。

北京曇天。暑くて風がのどに絡みつく

そしてさらにフライトが遅延するアナウンスの最中にいきなりの超豪雨。

全く何も見えない豪雨にこんな時に飛んだら死ぬなと思いつつ、雨もやみようやくフライトできることになる。

やったね。

でもすでに3時間近くこのままだった。

疲れ切った感じだがそれでも早く帰りたかった。

でもそんな考えは数分で消える。

機体がテイクオフ後積乱雲に突入。

そこで今までの人生の中で最も酷いだろう、どんな方向かわからないほどの大きな揺れの連続。

揺れというか機体が壊れるくらいの激しい状態でパニック状態に。

これは怖い。

本当にだめかも。

怖くて機体の外の翼を見ることができない。

極度の緊張状態は5分ほど続いた。

それも何とか通り過ぎ安定飛行へ。

良かった。

生きた心地がしなかったよ。

だって手が震えているもんね。

その証拠にあれだけ空腹だったのに機内食も食べれずに羽田に向かう自分。

本当に最後まで驚かせてくれた旅だった。

歴史は何を伝えたのか

2泊の短い旅はあっという間だった。

いろいろなことがあったが持論の「ここに来ないと始まらない」は今回も実践できたと思う。

貴重な話もきけたし、素晴らしい出会いもあった。来て本当に良かった。

そして自分の自覚ということも改めて感じた旅であった。

長いこと旅を続けているとゆるみが出る。

それをちゃんと整備して飛び続ければどんな気流の乱れでも乗り切れる。

そのためにいつも襟を正していこうじゃないか。

飛行機を降りるときに到着の遅れを詫びるパーサー。

あなたたちは何一つ悪くない。

そしてあんなに揺れた中無事にここまで連れてきてくれてありがとう。

本当にお疲れ様。

とつぶやいた。

誰のせいでもないのに相手のことを考えられる人こそ本当の素晴らしき人であろう。

そうなれるようにがんばらないとね。

荒天が緩んでいた僕に教えてくれたんじゃないか?

何事も出来事には意味がある。

それを受け止め次に進めよう。

次の中国入り。

楽しみだぜよ。

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