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Vietnam Fes 8

終了後ステージソデでは成功を祝うみんなの気持ちが大爆発。全員が全員を称えての楽屋のフィナーレを終える。

さあ、ホテルに戻ろう。機材を片付けスタッフと写真を撮ったり、いろいろな会話を交わしたりしながら慌しくもバスに乗り込む。バスの前ではファンの人たちがベトナムからのトップシンガーたちを囲む。

それはうれしいよね。遠く日本にきていて母国のトップシンガーに触れ合えるんだから。

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ぼくもそういった人たちにがんばろうと思った。だから極力時間をとってあげたい。出発ぎりぎりまで交流ができるように、そういう配慮をした。

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もちろんそれに応える3人は笑顔だ。決してめんどくさいとかそういう感じではない。彼らもわかってくれているんだと感じる。バスの扉も閉まり出発。これで本当の本当に終了だ。

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なんだか異常に盛り上がる車内。まるでツアー中みたいだね。と誰かが言う。

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そのとおりだな。こうしてコンサートを終えてみんなで真っ暗な車内でホテルに向かう。なぜかテンションが高い。この雰囲気好きだな。思い思いの時間が過ぎる。

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あっという間にホテルに到着。急いで着替えて!と説明。みんなダッシュで部屋に消えていく。そして20:50。再びロビーに集合し打ち上げ会場に向かう。来日して4日目の夜。あっという間の数日が懐かしいくらいに今日はみんなリラックスしている。

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出演メンバーが全員揃っての打ち上げ。全員と話をしたい。しても足りないくらいの人と時間だ。

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そして、そこでスーパーサプライズ。明後日がshinonの誕生日ということでLamTruongに話をしたら演出家の彼がいろいろ考えてくれた。

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まずぼくにお礼を言う(わざとらしく)そして次にshinonに感謝の言葉を。そのあとはシークレット。これは参加者だけのスペシャルだね。

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最後にLamTruongshinonに歌をささげたいという。その歌は。。

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Happy Birthday yo you….

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全員の大合唱にまさかさすがに二日前に祝われるとは思っていなかったshinonは絶句。そりゃ、言葉でないよ。そして、MyLinhHienThucが笑顔でケーキを持ってくる。

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なんて豪華な最高のお祝いなんだ。きっとこの瞬間だれもがshinonをうらやましく思ったに違いない。

そういえばぼくのバースデーもベトナム人の中でおこなわれた。今年はとことんベトナムに縁がある。自分たちから飛び込んだベトナム。導かれて結果はこういうことになる。

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そう、このサプライズはぼくらから飛びこんだチャレンジの賜物。十分に味わうがいい。楽しい宴はいつまでも尽きない。この時間がいつまでも続けばいい。

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それはいつも思うこと。でも終わりがあるから始まりがある。明日も早い。解散してみなホテルに戻る。ありがとうみんな。

さあ、明日からまた動き出そう。

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229時。この日はHienThucのレコーディングがある。朝一のRECはシンガーにとって申し訳ないが予定が詰まっている。彼女もそれをわかっているから文句を言わない。今回最年少のシンガーだがその辺の意識は高い。

それはスタジオでもわかった。いきなり2テイク歌ったかと思うとすぐにREC。二度ほど歌ってぼく的にはOKテイクであった。

「どう?」と聞かれたので「とてもいいとおもうよ」と伝える。

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でも「私は気に入らない」「どのへん?」「全部」。さすがである。

本人の意向を反映して数テイク、ようやく納得の行くものができた

歌声だけが日本に残っていく。その重要さをよく理解しているのだった。

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1時間足らずで再びホテルに戻る。

ホテルではLamTruongが待っていた。彼は本当に時間に正確である。

結局調子がいまいちであることから食事には同行しないことになった。美術館から帰ってきたMyLinh一行を乗せ西麻布の「キッチン」へ。

ここはヘルシーなベトナム料理のお店だ。5日間疲れた胃に優しい料理。

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MyLinhたちも大満足であった。もっとゆっくりしていたいが時間が許さない。二手に分かれてベトナム大使館に向かう。

ぼくはホテルに戻りLamTruongHienThucを乗せる。Shinonは直接大使館合流となるがこれが大きな間違いだった。

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大使館に到着すると駐日大使婦人の会が催されていた。

ここで彼らは一曲づつ歌う。本当は生でできればとおもったがカラオケ対応でお願いする。もう少し早くスケジュールが見えていればとおもうとちょっと残念。

時間となりHienThucから歌い始めるが一行にshinonが来ない。

着信をみるとなんだかたくさん入っている。

電話してみると道に迷ってすでに30分ほど代々木八幡界隈を散歩しているようだ。

一人にしたのが間違いであった。そして、すべての演目が終わるか終わらないかのタイミングでshinon到着。

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それでも最後にみんなに会えることに意味があった。もうすぐでお別れである。

今回の来日のすべてが終わりみんな名残惜しそうだ。

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ホテルに戻る。大使館からは近い。

昨日まで何度も通った代々木会場の車両入り口の前を過ぎ、NHKの西門を通過し坂を登る。着いてしまった。もう着いちゃった。

ホテルに到着してぼくらは思い思いに最後の別れの言葉をつづる。クロスする手はわれ先にと交差を続ける。

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再会は必ずある。今は少しさよならだ。そして、また会うときにはさらに強い絆になろう。こんなときになんていえばいいんだろう。そう思っていてふと言葉がこぼれだした。

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Happy to see you!」

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そう告げるとMy Linhが手を握り返して同じ言葉を返してくれた。

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そうだった、ぼくらはこの言葉に守られ、この言葉を本心から告げるために音楽を続けているのだ。

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ベトナムとの始まりから今に至るまでたくさんのHappy to see youを感じてきた。

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最初はやっぱり塩崎さんだ。そして坪田さん。思い出せばキリがない。そしてその一番新しいページにはMy Linhが付け加えられた。

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彼らと別れて帰路に着く。なんだか一気に疲れたな。

心地いいけれどちょっと眠りたいな。たくさんの夢を見たからきっとぐっすり眠れるだろう。

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後日事務局長からメールが届いた。

イベントに突入してからというもののあまり手伝えなかったし、最後の片付けでも挨拶が出来なかったので是非打ち上げには参加したいと思っていた。

そうしたらこんな言葉が返ってきた。

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「事務局会議や打ち上げは、参加というか、もう一員なので必ず出席です。」

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すごくうれしかった。

っていうかHappy to see you!だ。

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季節はもう10月。あの暑かった日々も嵐の夜もすでに昔のようだ。

時の流れに乗り遅れてはいけない。次に向かって進もう。

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このVietnamFesに関わるすべての人にありがとうと伝えて。

いやなことも苦しいこともすべてすべて今は感謝に思える。

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Xin cam on!

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AKI

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All Photo by T.Hagiwara

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