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2008 Vietnam tour3

2008/12/277:00起床。8:00朝食。昨日から比較的にゆっくりすごしている。これはいつものツアーと違うな。ゆっくりできればいいわけではない。焦りを感じる。

 

photo by T.Hagiwara

photo by T.Hagiwara

 

 

 

 

9時から観光に行こうということを断り部屋でリハーサル。すでに3日間楽器に触れていない。ホーチミンでの変更の可能性も予想してバリエーションを増やす作業に入る。午前中いっぱいはそんな作業に明け暮れる。外は雨だし何よりも余計なことを考えずステージのことを考えている時間のほうがすごしやすい。

お昼はmaiちゃんのお父さんのご招待でみんなでご馳走になる。いろいろ僕らのことを気遣ってくれているのか本当に申し訳ない。一行はホテルから15分ほどにあるmaiちゃんの自宅へ。そこで歓迎を受けることになった。お父さんといってもとても若くて利発そうな方だ。

 

Photo by T.Hagiwara

Photo by T.Hagiwara

 

 

 

 

この親あってこの子ありとはよく言ったもので、とてもたのしませてもらった。ウオッカハノイでのカンペイが始まるともう「モッ・ハイ・バー・ゾー」の連発。Maiちゃんの一族が出てきて盛り上がる。

ホーチミンでは親戚の一族とも会ったし、こうして家族ぐるみで僕らにかかわってくれることはとても尊いことだと思う。おいしい食事、たくさんのお酒に囲まれてしばし、ここがどこか忘れるような時間だった。

 

Photo by T.hagiwara

Photo by T.hagiwara

 

 

 

 

15時近くになり一度ホテルに戻る。夜はミーリンと会うことになっていた。彼女も今回の急遽の中止を知って気にしてくれたのか一行全員を食事に招待。ありがたい。

ひとつの出会いがこんなにも広がってくれてうれしいやら申し訳ないやらだ。指定された店はハノイ市内の焼肉屋。おお、そう来たか、という感じ。到着するとフイタンが出迎えてくれた。懐かしい顔。ベトフェス以来である。そして、アンカンも。ミーリンはステージがあり遅れてくるということでこのメンバーで乾杯。

「なぜ、中止になった?」といろいろ聞かれて話をする。この出来事はベトナムでも有名になっており、ありえないことと彼らが僕に謝ってくる。これが当たり前のようなら困るがベトナム人にとっても意外なことであり、またそれを恥ずかしく思うベトナムの友人がいるということが僕らの救いなのかもしれない。

誰に文句を言っても仕方がない。でも、「僕らの公演を中止にするんだからベトナムチームは勝ってくれないと困るんだよ」とそれくらいは言わせてくれ。まあまあ、ということでフイタンにビールを飲まされる。そんなときにミーリンが登場。ステージ衣装のまま駆けつけてくれた。

 

photo by T.Hagiwara

photo by T.Hagiwara

 

 

 

 

彼女も事情を知っていてまずはそのことについてshinonに慰めの言葉。そして乾杯。そうだ、これは3ヶ月ぶりの再開の日なんだ。この日はこれからの僕らとミーリンの関係について話をした。一緒に組んで何かやりたいという気持ちは双方にある。それではどうすべきか。このあとのライブの後にじっくり話そうということになり、宴は盛り上がる。

21時。そろそろ僕らはライブの準備に行かねばならない。名残惜しいが再会を約束してミーリンと別れる。「今日はありがとう、次は東京で会いましょう!」というと「その前にハノイのステージで会おう」という。

そうだリベンジにこないとね。ホテルに戻り急遽設定した今日のライブ会場へ。ここはJAZZCLUBというなの旧市街にあるライブハウスだ。萩原さんの紹介であらかじめmachaが視察して機材的に問題ないということで「ちょっとやらせて」と交渉。快く受けてくれたのでミニライブをやることになった。

外は相変わらずの雨。朝からずっと降り続いていて寒い。22時。細い道をたどってようやく会場に到着。すでにお客さんはほぼ満員常態でいい感じの飲み屋状態だった。到着後すぐにセッティング。誰が言い出すわけでもなく、自分の準備を始める。電源の供給状態が悪く、なかなかアンプに電源が入らないなどはあったが下見の成果もあり、要領はつかめている。ライブハウス側が「もうやるの?」くらいのタイミングでスタンバイ。ボーカルマイクをもらいライブは始まる。

客層は欧米人が大半だ。セットリストと急遽変更して、洋楽のカバーを入れて構成する。内容もロックなものを。ShinonMCとともにハノイ一発目のステージが始まる。会場の規模やお客さんの数ではない。そこに聞いてくれる人がいるならば僕らは演奏を行う。GYPSYQUEENのオリジナルナンバーを2曲。SaigonCityMoonlight&sunshineを演る。お客さんの反応もいい。

ここでyukoちゃんにも登場してもらう。ホーチミンのリハにしておくにはちょうどいいということで彼女にも歌ってもらうことになった。そつなく「アリガトウ」を演奏。

そしてshinonの再登場ということになるのだが、そこにオーナーがステージにでてきた。何を話すのかと思ったら、ここはジャズバーだからロックはできない、という。「は?」耳を疑う一言。まあ、ロックといってもヘビーメタルではないし、昼間に確認をしてきている。そのための事前確認だし、何よりもお客さんが盛り上がっている。このちょっとふらふらした怪しいおじさんがオーナーのようなのだが、まあ、仕方ないと思いステージを降りようとする。そうすると客席からはブーイングの嵐。僕らにではなく、もっとやれ、というエールのブーイングだ。

photo by Sugimoto

photo by Sugimoto

アンコールが会場に鳴り響く。そうか、よかった。少ない曲数だけれどこのハノイの人たちは僕らを歓迎してくれているのだ。楽器の電源を落とすとさらに歓声は高まる。結局、もう一曲やっていいことになり、再度ステージに。音楽をやっていてこの瞬間がうれしい。

最後の曲はなぜかメンバー全員音が微妙に大きくなった。僕もフルボリューム。音楽は形式ではない。演る人と聞く人のためにある。だから求められればどこでもどんな状況でも演奏する。それがGYPSYQUEENだ。ステージを降りるといろいろな人が笑顔で見送ってくれた。フイタンもきていて「ここのオーナーはドランカーだから気にするな、息子が「お父さん、なにいってんだよ。。」とステージサイドであわてていたよ」、といたずらっぽい顔で言ってきた。

本当にトラブルが多い旅だが、まあこの程度はたいしたことない。しばらくするとこの会場を紹介してくれた人がきて一緒に飲もうという。英国人っぽいが怪しい日本語を話す面白い人だ。とりあえず、この店を離れついていったバーがモロに怪しい。絶対に僕らだけでは来ない。

GYPSYQUEENですら行かない場所。そんなDEEPなエリアだった。一飲みして店を出る。こんなところにこれたのも今日の出会いのおかげである。すべてに感謝だ。タクシーがほとんど来ないような場所なので止めるのに一苦労。それぞれ分乗してホテルに向かう。およそ15分。5万ドン。やはり物価は安いよね。

ホテルにもどり解散。それでも僕らの仕事は終わらない。フイタンとサイド待ち合わせをしているからだ。ロビーで待っていると1時過ぎにフイタンが到着。「さっきのバーはオーナーが頭おかしいから気にしないほうがいいよ、ミーリンに話をしたら、頭を抑えていたよ」と笑って話す。まあ、そんなことだろうとおもった。そして、ミーリンとのコラボの話をする。それぞれの思う計画を話し、お互いが持ち帰ることに。

来年は確実に何かできるだろう。音楽というものは決してあわててやるものではない。だが、ものに賞味期限があるようにいつまでものんびりやっていてはできることもできなくなるし、できたものも面白みのないものになってしまう。タイミングが一番重要で僕らとミーリンのルーレットは今一番乗っているときなのだ。

来年何かができることがお互いのプラスになる。それは再来年ではだめな話であることをフイタンもよくわかっていると思う。ターゲットを決めてこの日のミーティングは終了。メンバー揃ってのミーティングは話が早い。

何よりもこの今おかれた状況、ライブをやって飲んで、そしてこのミーティングにみな照準を合わせているのが頼もしい。眠いとか疲れたとか酔ったとかそういったどうでもいいことを言うメンバーではないことが僕の誇りである。一緒にアジアで旅をする仲間として頼もしいパートナーだと改めて思った。

「今日はおつかれさんだったね」「いやいや、ぜんぜんまだまだですよ」masaoが言う。そうだ。まだ何も始まっていない。これからなのだ。

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“2008 Vietnam tour3” への2件のフィードバック

  1. えいしん より:

    Vietnam tour お疲れ様でした。
    今年は是非、一緒に行きたいです!

    今年もよろしくお願いします。

  2. aki より:

    えいしんさん
    あけましておめでとうございます。
    今年は一緒にいきましょう!大変なこともありますが、それもアジアのおもしろさです!

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