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2015/11/19

 

いよいよ3人となったツアー。すこしづつ減っていくぞ。勝ち残りゲーム?そんなことないな。しんがりを勉めている感じだ。今日はベトナムの高校でのチャリティライブ。メンバーも3名なのでアコースティックで出来るのであればと出演依頼を引き受けたものだ。まったく未知数であり、学校名とか内容はわからない。コーディネートしてくれるリンさんの話によると「ベトナム語のみの歌に限る。日本語は話さないでほしい。学内では写真は一切ダメ」という条件付案件だ。そんな条件をつけてまでやる必要があるのか?これがあるんだ。何事も経験。観光に来たわけじゃない。ゆっくり休養に来たわけじゃない。まだまだ知らないことがたくさんある。短期間にどれだけ吸収できるかが力に変わる。

 

そして、そんな悪い条件なんてざらにある。要は簡単だ。そういう条件を出す相手の気持ちを変えてしまえばいい。まだ、会った事のない学長。それでも今日の本番前には必ず会える。あったらこちらのペースでやればいい。絶対変わる。変えられないものはない。いつもそう信じていてプレイをしているんだ。とはいえ、そうなるかならないかは分からないと思う自分もいる。その葛藤が気分を重くする。更に今日は3回目のホテル移動日になる。面倒だよね。

 

12時にチェックアウトしていつもと同じように新しいホテルに向かい荷物を預けてランチにいく。ルーチンワークのようだが、タクシーで行く距離でもないため、ガタガタの道を手荷物で移動するのが骨が折れるのだ。結局、場所がいまいち分からず行き過ぎてしまって、また戻るという事をやっていたので想定以上の時間がかかった。理由がちゃんとあってホテル名の標記が違っていたのだ。ありえる?まあ、事実ありえたわけで自分の泊まるホテルの住所はちゃんと確認しましょうという基本を怠ると辛い思いをしなければならない。今回のホテルはsaigon park view、いい感じだ。ようやく這い上がってきた感もある。昨日までのホテルとは全然違った。でも名前が変わったならその標記をもっと大きくしないと、お客さんは分からないですよ。まあ、余計なおせっかいだな。

 

まずはホテルに荷物を預けてランチへ。ランチはケンタッキー。ちょっと精神的に疲れているのが分かる。欧米化している僕ら。ちょっとパサパサなチキンを食べつつ午後の予定を話す。ホテルに戻り16:00の出発までフリー。そして、機材を持ち指定されたところまでタクシーで向かう。夕方の市内は大渋滞。いやだなぁ。結局1時間もかかってリンさんの会社へ。そこでリンさんが乗り込み学校へ向かう。テンションは低い。どうなるんだろうか。そして17:30.学校に到着。どんな感じだろうと校長室に通されるとその隣が校庭でそこにはたくさんの学生が集まってすでにイベントの真っ最中であった。その活気に驚かされる。「なんだこのパワーは??」。眠かった目が覚める。校長室にはいるとニコニコした校長先生が待っていた。

 

僕は知っているベトナム語を全部駆使してコミュニケーション。しばらくすると音楽の先生が入ってきて、「この学校の生徒と一緒に歌っている歌です」と、オリジナルの歌を教えてくれる。今日、この曲を急遽やることになっていたのだ。まあ、なんとなくという感じで準備完了。リンさんとリンさんの奥さん(学校の先生だった)、そして子供。もう3歳というリンさんの子供の名前はバオチャン。元気な女の子で校長室で騒ぎまくっている。子供はどこでも自由だ。校長室で先生と話してなんだかいろいろなものをプレゼントして頂いて、おいしい、おいしいと食べていると日本語で「ありがと」と校長先生。日本語OKなんですか?と思うがそういう成り行きだ。コンサートの準備をしてほしいといわれて校長室をでて楽器を持ってステージに上がるといきなり歓声が。それもものすごい。

 

ちょっと待ってくれ、まだ、セッティングなんですけれど。そう思いつつもなんとなくせかされた気分になりそそくさと楽器を出す。アンプがやはりなかったがまあしかたないのでワイヤレスを音響卓に渡す。ふと会場を見ると校長先生は貴賓席に座って笑顔でこちらを見ている。もしかして。。音楽の先生がベトナム語で司会を始めていてなんだかこのままスタートの予感。いや、これは絶対に始まっている。あわてて譜面台をお願いするが絵画のキャンパスを掛ける台が届いたので、一度譜面を置いてみるがやはり無理。とっても間抜けな作業だ。とりあえずイスでもいいので、と思いイスを貰ってなんとか譜面を置く。マチャも同じ状況で全てアンプはない。2人ともラインで対応するしかない。子供たちがもうもりあがりきっているのでここで時間を空けてはだめだ。

 

まして校長室に戻ろうとも校長先生はもう貴賓席。戻る場所はない。しかたない「できる?!やるよ!」そういってとにかく演奏を始めることにした。もちろん、自分の出している音は聞こえないし、モニターもない。譜面台もアンプもないしマイクスタンドもない。「マイクスタンドをくれる?」といったら生徒が手持ちでマイクを僕の口元に寄せてくれる。それではあまりなのでハンドマイクでいいよと。笑顔で帰って頂く。さて、どうするかを考える。とりあえず生徒たちをあおって数曲演奏する。流れはまったく覚えていないがベトナム語の曲を3曲くらいやったんだろうか。

 

みんな大合唱で覚えているのはTimLaiはやはり絶大な人気がる曲なんだなと感じたことくらいだ。そして、先生と一緒にこの学校の歌を歌う。ここまでくると安定してきた。流れも見えてきた。もちろん全員の大合唱。そして終了。おそろしくアドレナリンが出まくったステージだった。幸い、3人が3人とも誰に聞くことなく、その状況にもっとも必要なことを最も最適のタイミングで誰に聞くことなく音に出せた。そうでなけれストレスとタイミングの悪さでガタガタだったろう。校長室を出た瞬間ステージは始まっていたのだ。

 

きっと事前に分かっていてもそう変わりなかった。要は求められた瞬間に相手を満足させることをやればいい。満足されたか?それは終了後の生徒たちの熱狂的な写真撮影とトークが物語っている。「写真だめなんだよね??」と一瞬おもったがもうそんなのは関係ない。みんなと記念撮影どころか警備の警察官まで笑顔で一緒に写っている。「この学校で一気に日本人の評判を高めることができましたよ」。誰かにそう伝えたいところだね。熱烈歓迎の中、校長室でブンボーフエが振る変われる。校長先生もニコニコ。リンさんの奥さんもものすごく喜んでいて、なんだか恩返しが出来た気分でよかった。こんなに奥さんとたくさん話したのも初めてだしね。リンさんの顔を立てることができたものよかった。

 

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