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Mekong Tour 1

2009/2/6。午前6:00。

前日までの忙しさでバタバタ感たっぷりな朝。

 

今日からツアーという感覚があまりないままでの出発の日となった。

7時に自宅を出発すると特に渋滞もなく7:40には京葉道に入る。

いつもこの日は緊迫だ。

事故はないか?

渋滞は大丈夫かなどと考えているので大体前の晩も良く眠れなかったりする。

 

8:10には酒々井に到着して朝食。

ここまでくればほっとできるものだ。

空港には8:45に到着。

いつものチェリーパーキングに車を渡して第一ターミナルへ入る。

機材の多い僕らにしてみるとこの空港引渡しシステムは非常に便利。

 

空港内は結構人が多くにぎわっている感じだ。

チェックインも混雑していて多少時間がかかりつつも完了。

重量も問題ない。

ROCKバンドのツアーとは思えない軽量化。

うむ、すばらしい。

本当にそう思う。

合間にメンバーが現金を替えにいくと1ドル92.59円だった。

うむ、一年前では考えられないレートだ。

 

空港では思ったよりも時間もなくばたばたと10:45発のTG641に搭乗。

いよいよメコンツアーのスタートだ。

今回のツアーは日本メコン交流年の行事としておこなわれるもの。

先日も中曽根外務大臣の主催するレセプションパーティに呼ばれてきたばかり。

かなりオフィシャルな感じのする会でアジア好きが集まる会ではなくアジアとの国と国をつなぐ事業を行っている人たちが集まる会であった。

そんなこともあって僕らにできることは何かを探し出し少しでもこの交流年の役に立てればと気合は十分であった。

しかし、気合だけでは何も進まず、相変わらず連絡が行き届かないこと、回答が遅いことなど従来から引き継ぐ問題点山積みのスタートである。

ううむ、不安だ。

 

自分ひとりではないので窮地に追い込まれるとそのストレスは7倍にも増える。

先日のベトナムのときのトラブルでやらねばいけないことの事象よりもそれ以外のことで頭を悩ませたので今回はさらに慎重になる。

これがトラウマになってしまうと急にやる気も何もかもうせるだろうね。

そういう人はたくさんいると思うし、自分もいつそうなるかわからない。

アジア好きが転じてアジアが嫌いになった人はたくさん見てきた。

 

これはすべてのアジアにかかわる人に潜む病気の元でもある。

幸いにもそんなウイルスに感染することなくこの旅をスタートすることができた。

飛び立ちしばらくすると富士山が見えてきた。

ちょうど昨日この反対側を飛んでいて真っ白な富士山を見ていたのだが今日は南側から回っているために冠雪も少なく感じる。

11:35まずはシンハーで乾杯。

機体はANAとの共同便で座席スペースもまあまあだ。

 

タイは政変以降旅客が減ったと聞いたがこの日は満席。

不景気知らずといったところだが、話を聞くとタイの経済もかなりかげりが見えてきたという。

アメリカが風邪を引くと世界中の経済が落ち込んでくる。

そんな影響もあるのだろう。

バンコクまでは約7時間。

現地時間15:25に到着予定だ。

連日の寝不足が聞いているのかかなり眠い。

ここで寝ておかないとね。

 

14時ベトナム上空に差し掛かる。

熱帯性の小ぶりな雲は縦長のひょうたんのように分厚く浮かぶ、その雲にさえぎられてなかなか大地を見せてくれない。

ただ、それらの雲は海岸線にそって連なっているので、ここがインドシナの入り口のベトナムであることを容易に想像させるのだ。

17:19。

現地時間15:19。

バンコクに到着する。

空港の中はあまりにも広い。

あわてることはないがなんとなくメンバー一同早足で進むことになる。

外にでるとさらにむっとする暑さ。

30度だって。

夏ジャン。

 

空港で大型バンを手配して市内へ。

料金は1200バーツ。

まあ3台に分乗するよりも安いね。

そしてサイアムにあるホテルに向かう。

時計を見るともう17時だ。

この空港を出るのには1時間くらいかかる。

それを覚えておかないとスケジュールが組みにくいよね。

そして、市内に向けて出発。

混雑した町並みを行く。

今日の会場はThe Rock Pubという中心地にあるライブバーだ。

メインゲストとしてオーランプロジェクトも出演。

このバンド、なんだかモロにRAINBOWなんだよね。

MasaoはWelcomeといった感じだ。

時間があればセッションで何曲でもできるんじゃないか?

そうしているうちにホテルに到着。

bangkok

bangkok

ここからソイ一本で会場に到着する。

バンコクにはタノンと言われる大通りとソイと言われる小道が縦横無尽に走っている。

大通りは大渋滞。

そして、一方通行の嵐なのでタクシーだと結局かなり時間がかかってしまうこともある。

なので、ここは徒歩でと判断。

ホテルのレセプションに確認して5分くらいで歩けるというので徒歩で会場に行くことにする。

裏通りの道はタイの生活がよくわかる町並み。

そこをむき出しのベースを持って歩く。

ケース重すぎてだめなのよ。

18時。

会場に到着すると快くオーナーが出迎えてくれた。

タイでは有名なこのライブハウス、shinonの友人のナンタポンが抑えてくれた。

 

そんな彼女もしばらくすると到着。

07年12月以来の再会を果たす。

1時間ほどサウンドチェックを行い外へ。

ツアー初日は何を、ということで当然タイ料理になった。

遠くに行くのもなんなのでライブハウスのスタッフが良くいく店を聞いて入る。

このエリアはオープンエアな店が多く、どこも活気にあふれている。

ナンタポンとは数度しか話していないが今回のブッキングやいろいろなタイ語について教えてもらうことができた。

The Rock Pub

The Rock Pub

そこに行けば会いにいける人がいるってありがたいことだ。

食後ホテルに戻る。

途中にマッサージ屋がたくさんあり、時間もあるということで1時間ほどマッサージタイム。

機内でこり固まったふくらはぎを揉みほぐしてもらおう。

1時間150B。

それは安いよね。

その後ホテルにもどり、マサオと最終打ち合わせ。

会場の雰囲気から洋楽を混ぜようということでセットリストを見直す。

 

タイ語の曲は1曲に絞った。

以前は何でもかんでも現地語の曲をやることがよしと考えていた。

それはそれで間違いではない。

でも、それは100%の方程式ではなく第一段階に過ぎない。

会場の雰囲気を読み違えると掴み損なう。

それは過去のツアーでしなくてもいい経験をつんでいたりして皆よくわかっていた。

観客に合わせてセットリストを変更する。

それが当たり前であることもわかってきた。

22:45。

ホテルのロビーに再集合して会場に向かう。

今回の会場はスカイトレインのアジアンホテルの目の前にあり、もしこのホテルを予約していたら完璧だったね。

なんて話しながら進む。

The Olan Project

The Olarn Project

夜のソイは活気にあふれる。

会場に到着し、重厚なエントランスを抜けるとライブはイギリスのバンドから始まっていた。

かなりハードだ。

いわゆるmasao系。

この日はイギリス人、日本人、タイ人の競演となるスペシャルディ。

僕らは二番目に出演する。

23:20。

さあ、このツアー最初のステージだ。

英語圏でもあるのでMCも英語OK。

タイ語は僕らの中ではあまりポピュラーでないためにこれは助かる。

 

予想通り英語曲が受けるステージだった。

終了後、気に入ってくれたオーナーが差し入れのビールをどんどん持ってくる。

なのでどんどん飲む。

読売新聞にも掲載されたせいか大使館からもわざわざ見に来てくれてまずは良いスタートという感じだ。

しばらくステージを見た後、オーランプロジェクトの演奏を途中で帰らねばいけない時間に。

これって心苦しいよね。

めちゃくちゃいいバンドでタイでも伝説的なギタリストだという。

確かにすごい。

雰囲気を持っているギタリストだった。

 

きっとまた一緒にやるときがくるだろう。

彼らのマネージャーのハイテンション振りが僕らを歓迎していることを感じさせてくれる。

「NextTimeね!」いい出会いだ。

そう思い会場をあとに。

時間はもう1:30を回っている。

明日は3時起床。

そして、移動の果てにはWat Phuのステージが待っている。

ここでノリで済ますことができないのが辛いところだがここは我慢。

オーナーと一緒に

オーナーと一緒に

初日からハードなスケジュールとなっていたのだが、このライブでテンションは上がった。

部屋で反省会。

みんなの目がツアーモードになってきた。

コンディションもばっちりだ。

スケジュールの確認をしてそれぞれの部屋に。

すでに2:30。

Masaoは明日のセッティングのために貫徹モード。

僕はちょっとでも寝ることに。

明日は早い。

 

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