I’ll remember 2
- Post by: AKI
- On: 11月 16/17
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ホテルまで1時間弱。通訳のフンちゃんの電話のやり取りが面白い。「ロイロイロイ」日本語でいうと「分かった」という意味。発音がものすごくおもしろいね。ホイアンに到着。以前ステージのあった観光局の建物の前に車を止めて二日目の会場に向かう。ランタンの飾られた道筋は美しい。トボン川にはランタンをのせた船が浮かぶ。幻想的な世界だ。
会場について機材確認。一目瞭然でそこにはアンプがなかった。どこにあるかと聞くと「これがアンプ」というがそれは日本的にいえばただのスピーカである。うーむ、ちょっと聞いてみよう。「こればアンプじゃなくて、スピーカー、これには楽器はつなげない」というと「ここに端子があるよ」と笑顔で言う。そういうことじゃないのだが、ないものは仕方がない。こういった場合言えば出てクルパターンといくら話してもらちが明かない場合がある。これは後者と直感する。とりあえず、ラインでやろうと思い、PA卓を確認して終了。「ここにベースとギターからケーブルが来るからあけ説くように。ここから音を出すんだよ。わかるよね」。相変わらずニコニコしているが、まあ伝わったと思おう。そうしているうちにホイアンならではの激しいスコールがくる。激しい雨だ。そうするといきなり機敏な動きとなったスタッフがさっさと機材を撤収。すばやい。日本人のスタッフより迅速だ。機材は財産。こわれてしまうと死活問題なのだ。結果リハーサルも終了となる。うむ、不完全燃焼だがこれをどうにか形にしなければならない。翌日のイメージを考えつつあっというまに20時になりここの準備は終了。
今日の打ち上げ会場に向かう。お店は旧市街の奥にあるイタリアンレストラン「グッドモーニングベトナム」。いい感じのイタリアンだ。ベトナム初日なのでベトナム料理とも思うが、ホイアンでイタリアンもいいね。主催者のみなさん、ベトナム、ミャンマーと関係のあるみなさんにご挨拶。明日、素晴らしいイベントになればと思う。22時過ぎ、やまない雨の中ホテルに戻り、後続部隊を迎える。24時、もうまっくらなホイアン市内。ホテルのロビーで待っていると遅れて合流してきたメンバーと合流。これで全員そろった。これから飲みに行きたいところだが、まったく店がやっていなく今日のところは終了。ちなみにコンビニもない。涼しくなってきた深夜のホイアン。人もいない。明日から頑張ろう。
2017/08/19
6時起床。730テラス朝食。0830に出発。リハーサル会場に向かう途中でサングラスを買う。15万ドン、これからは商売道具を忘れないようにしないとね。0930、普通の住宅街の真ん中にあるリハスタに向かう。というか個人宅だね。ほとんど。ここはハンさんの知り合いのミュージシャンの自宅との事。ハンさんともここで合流。旧知の仲となった彼女は相変わらず堂々としている。今回初共演となるミンとのリハーサルをするためだったが、彼女の乗ったフライトが遅れているという。リハーサルに来れてもぎりぎりというので、こちらもその覚悟でギリギリまで準備をする。みょうに蒸し暑いスタジオだったが一応音は出せた。待てども来ないミン。あまり気にしていない感じのハンさん。結局ミンとのリハーサルは行えずにタイムアウトで会場に向かう。
11:40に会場入りするが当然まだミンは来ない。主催者サイドが心配の表情を浮かべる。僕はひたすら大丈夫と笑顔でいい、振り返りハンさんに逐次状況を確認する。「空港に着いた」と連絡を受けるが、弱ったことにステージは大幅に巻き気味で進んでいる。12時になった。まだこない。本当なら終わっている時間だ。「とりあえず演奏をしてください」と言われるが出演予定のないしのんが会場にきていないため、僕らにできることは限られている。いつもそうだった。何かあるかもしれないと万全の備えをして臨んでいたツアーだったが、今回のまさかミンが間に合わないという事態に備えができていなかった。でも、供えられるかどうかが価値観存在感。反省だね。仕方がないので学生たちにノイボンタイロンを歌ってもらうことに。事前に簡単に打ち合わせをするが大丈夫という顔が大丈夫じゃない。まあ、ここは信じよう。12:20演奏を始めるがあまりにもひどい。バンドも合わせようにもまったく歌がバラバラすぎて音にならない。これは弱った。一度引っ込んで優華ちゃんに「歌える?」と聞いたら即答で「OK」をもらったので急きょ歌ってもらうことに。アイドルシンガーの感じなのに臨機応変な対応ができることは大したもんだ。僕らは慣れているが普通はもっと戸惑うものなのにね。そして2曲をまるで予定していたように歌い切り、サプライズ的に盛り上げることができた。曲の終わりころステージ袖を見るとミンがスタンバイをしている。これでOKだ。ミンとの挨拶もなくすぐに曲に入る。その直前に「はじめまして」。なかなかシュールな出会いである。ミンの歌は基本EDMなんだが、MCの日本語の発音もよく、いま最も勢いのある一人といわれる理由が垣間見れた。ステージを降りてはじめてちゃんとご挨拶。すごいね。この感覚。それでも最初にステージを共にしたおかげで意気投合。一緒に食事に行きいろいろ話を聞く。日本語はアニメから覚えたそうだ。日本にはもちろん行ったことがないとの事。レストランはハンさんの知り合いの川沿いのレストラン「ハーモニー」。アーティストが良く来る店という事でなんとなく欧米風のライブレストランだった。春巻きがおいしかったな。時間もあまりないので、さくっと食事を済ませホイアン市に戻り、ミンをホテルに送り、そのあと本日のメイン会場に向かう。15時到着。ステージ客席とも広い。そして暑い。暑いではなく熱い!広いステージにはドラムセットだけ鎮座している。アンプもない。巨大なスピーカー横たわっているだけである。ここでもスタッフと同じ問答が。昨日の夜と同じスタッフだったのでおおよそ想像はついたがいうだけ言ってみる。「アンプは?」「アンプはこれだよ」「これはアンプじゃないっていったよね。これはスピーカー、僕が必要なのはアンプ!」。結局ないという事に落ち着く。音の出し方を考えつつホテルに戻る。あまり時間もなく夕方のセレモニー会場に向かう。ホイアンの街並みは大勢の人出で車が入れないので楽器を持参で歩いていく。予定された時間のちょっと前に着いたのだが、何やらステージが始まっている。優華ちゃんのバックで演奏することになっていたが、すでに歌っているのだ。スタッフとの時間のやり取りがうまくいっていなくて、前倒しして進んでいるとの事。優華ちゃんには申し訳ないがもう始まって終わってしまうのでとりあえず休憩だ。
うむ、何もかもが微妙にずれてきている。優華ちゃんには申し訳なかった。会場の前のカフェでまったりとカフェスダを飲み過ごす。時間がとまったようなホイアンのカフェ。いいね。その後式典が終わり、優華ちゃん、GYSY QUEENの演奏。ここはいい感じにできたと思う。そして、またもや機材を以てメイン会場に移動する。街中はランタン祭りの真っ最中。激混みだ。なんだかいい感じだ。活気あふれる街ホイアン。素敵だね。観光局のタムさんにも久しぶりに会えた。懐かしい。今度日本に来るといっていたのでまた日本でもあえるんだろう。さっきの事もあるのでメインステージで行われる開幕式へは少し早めに会場に向かう。しかし、今度は遅れ気味。まあ、そういうもんだろう。