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Sakura Festival in Vietnam 1

メコン年のツアーが終わってしばらくが過ぎた。この短い期間で三カ国を回ったことはバンドマンにとってかなりハードな旅であったがシェイプされた旅は久し振りに僕らにツアーバンドの面白さを感じさせた。

出会った人もこの上ない経験とともに「会いに行きたい人」に変わる。突然帰国して会うことができた諸富さんとも次に向けてのスタートを切った。

シンガポールからは懐かしい友人ジェイソンが来日して一緒に食事をしたりするのも驚きだがそれ以上にちょうど、別方向からシンガポール、タイでの公演の話も出始めている。人のつながりがどんどん大きくなる。困難にぶつかってもひたすら前に進む。その成果が出始めていたころだ。

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そんな中、ハノイで行われるSAKURA Festival in Vietnamの準備が始まる。

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これは日本ベトナム友好協会が主催となって行われるハノイでのイベントでなんとハノイ市内に桜を咲かせようというものだ。その桜は日本から空輸される。桜の木を!そんな壮大な企画にはさらにヨサコイという日本のダンスを表現するにはもってこいのチームが加わり、数百人規模のイベントとなる。

桜、ヨサコイ。そしてGYPSYQUEEN。

色合いはちょっと違うがハノイでのこのイベントに音楽の華を添えるべくGYPSYQUEENの参加が決定した。昨年12月のハノイがスルーしたこともあり僕らにとってもリベンジの公演である。そして、最近一緒に組んでいるハノイの、いやベトナムの歌姫、MyLinhと共演。そんな豪華なイベントとなった。

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先のツアーが終わって一ヶ月。このイベントのために制作した「ヨサコイハノイ」は実行委員会の人に気に入ってもらってレセプションパーティでも演奏することになったようだ。詳細は行ってからではないと分からないが、実行委員会の手際の良い手配で、過去のツアーでもっとも先の見えた旅となる。

一か月前にホテルが決まり、会場が決まり機材についてのやり取りも決まる。まあ、当たり前なんだけれど当たり前のことが少ないアジアにおいてこの日本的な準備万端のやり方は非常にありがたいことなのである。

これは完璧だね。今回はのんびりした旅になるだろう。同じ都市、同じ会場で2公演。そして帰国。いたってシンプルで演奏に集中できる。そんな旅が始まる。

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2009/4/10
5:30起床。昨晩ぎりぎりに準備を始めたおかげで寝るのが3時。かなり眠い。ぼっとしているとあっという間に6:00。外は晴れていて暑そうだ。天気予報を見ると24度になるという。今年の桜は好天に恵まれて3週間もった。今週は日々桜吹雪を見ることができてよかったな。

そんな桜も今年は見おさめ。帰国したらもう若葉に変わっているだろう。そのフィナーレにハノイで花見か。いつになくサクラを堪能した年になったな、と思う。

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6:45、masao、sakaiと合流し出発。護国寺から首都高に乗り成田へ。都内がちょっと混んだくらいで7:30には酒々井PAに到着。ここで恒例の朝食となる。

7:55に出発し空港には8:15着。早い。集合時間は8:30.久しぶりに余裕で到着。ここでチェリーパーキングに車を引き渡す。空港引き渡しは本当に楽だね。今回はベトナム航空で飛ぶので第二ターミナルになる。第一よりも大きい分何だか気持ちが良い。意外にすいているがなぜかベトナム航空のカウンタのみが激混みだった。

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メンバー全員集合。といっても今回は二便に分かれることになり、先発組は6人。いつものメンバーのshinon,masao,sakaiにベトナムといえばMaiちゃん、そしてこれもベトナムといえばayu。そして僕だ。しかし、Machaとマネージャーのviviがいないだけで妙に少なく感じる。

そして、今回往路は久々に僕がツアコンということで仕切らなければいけない。うむ、ひさびさだ。みんなからパスポートを集めた。うむ、久々。スタッフは大変なもんだ。きっちりしていないと出来ないね。荷物を預ける。重量は6人で136kgぎりぎりである。

9:15.チェックイン完了。ゲートへ急ぐ。案外時間がなくお茶をする間もなく搭乗ゲートへ。しばらくすると搭乗案内となった。

9:50VN951便に乗り込む。機体はボーイング777-200.機内は空いていてゆっくりと座ることができた。たぶん同じ時刻のハノイ便が混んでいたのだろうと思う。まあ本当は僕らもその便の予定だったのだが。

VN 綺麗な機体

VN 綺麗な機体

定刻通り10:30にテイクオフ。シャンパンで乾杯。公演の成功を祈る。食事をしてベトナム語を勉強していると睡魔に襲われ気付くと15:20.おお、良く寝たぞ。現地時間に時計を直す。13:20.あと1時間ちょっとで到着だ。機体の外はまだ海の上。何も見えずにぽっかりと小さな雲が連なっている。

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14:05着陸態勢をとるために機体は降下を始めた。今回でホーチミン入りは五回目になる。乗り継ぎのために市内には出れないのが残念だがoneasiaVNでがんばっているLinhさんに電話でもしてみよう。14:30ちょうどに着陸。ホーチミンに帰ってきた。

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機外にでるとむっとする暑さ、気温は34度という。そして、湿気。すぐにジャケットを脱ぎ、シャツをまくる。春の日本から真夏の気候に一気に飛び越した。国内線に乗り換えるために、隣の空港まで歩いていく。およそ100mくらいの距離だがカートをなぜか乗せ換えて?連絡通路をあるく。

短い距離だがスコールがあったらびしょぬれだな、と思いつつ国内線に向かう。ここは以前の空港で、一番最初にベトナムに来たときにはここに到着した記念すべき懐かしい空港である。

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そういえば06年、ここからカンボジアに向かう時にmachaのパスポートの残存期間が足りなくてチェックインカウンターでかなり揉めた所だ。あの時は総領事館の坪田さんにお世話になったなぁと思いだす。

なつかしの空港

なつかしの空港

混雑している中、チェックインをしているときに職員の対応が悪くてmaiちゃん激怒。「お客様に対する態度が悪い」と怒る。そこらへんの日本人よりも礼儀作法にうるさい。なんとなく、なんでも良しとしてしまう僕らは見習わなくてはいけないことだ。

重量オーバーでちょっと揉めたがとなりのカウンターの係員が「さっきの係員の態度は良くなかった、申し訳ない」ということで若干重量を免除。これでハノイに行ける。

古めかしい空港の中、ゲートに向かう。僕らの乗るVN228便はローカル線。それでもほぼ満員である。到着が遅れたため、16:30の出発は15分遅れてテイクオフ。

眼下に広がるsaigonCity。のたうちまわる様なサイゴン河は幾重にも入り乱れ重なりそして街の中に食い込んでいる。どちらが上流か、どちらに流れているのか分からないこの河の風景は圧巻である。

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その頃、日本からは第2便が飛び立っている。今回は3便に分かれてハノイで落ち合うことになっている。僕らはその先頭グループだ。飛び立ち間もなく軽食。まだ、揺れているのにいいの?まあいいか?サンドウィッチがおいしい。ベトナムに来た感じだ。

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機内ではmaiちゃんと到着後の打ち合わせ。いろいろな人と会わなければいけないし、ぎりぎりに現場での動きまでは把握し切れていない。その辺の確認事項をピックアップ、だんだん気持ちが戦闘モードになってくる。

外は夕暮れの大地とまだ昼間の空に分かれる。その境界線が黄色く染まっている。すでにベトナム中部を通過。ホーチミン、ハノイ間はちょうど2時間。遠回りをしたがもう少しでハノイだ。

ホーチミンにて

ホーチミンにて

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